公式サイト)アリーテ姫 = PRINCESS ARETE =
僕がこのアニメに触れたのはレンタルビデオでした。
このアニメは知る人ぞ知るアニメ工房、スタジオ4℃が創っています。
意外や意外、フルデジタル(!。とてもきれいでなじみやすい画面に仕上がっています。
このアニメ、最初はそんなに興味がなかったのです。むしろ、よくある「自分探しもの」と思って今更観てもしょうがないよな、とか考えてました。
しかし実際に観てみると、この作品のテーマは全くそんなものではないと思いました。
主人公のアリーテが世界を見つめる視線のあり方そのものが、この映画のテーマそのものという気がします。この作品のサブキャラには生々しさがあるのです。一人一人のサブキャラの姿に「人生の重み」が見える感じ。アリーテが一人一人の人間を見つめる視線を、観客はアリーテと共有するような気がする。
そしてそれは多分、作り手の視点だと思います。声高な主張はしないけれど、ずっしりと心の底に溜るような重みを持ったアニメです。
このアニメが発表されたのは、ちょうど宮崎駿の「千と千尋の神隠し」(訂正です。時期的に千千であるわけない、、)「もののけ姫」が公開になった時期と重なりますが、どうもこの作品は一般の映画館で上映されなかったらしいのです。
上映されてビデオやDVDが売れてようやく採算が取れるのがアニメですから、劇場公開されないというのは問題があるどころの騒ぎではない。
もしかしたら、原作と違っているということで一部から批判を受けているらしいことが影響したのかもしれませんが、なんとも言えません。
なんだか、よく解らない顛末をたどっている作品です。
現在、名画座タイプの映画館で時々上映が行われているようです。うちの近所にも来ないだろうか。来たらぜひスクリーンで観たいアニメです。