僕は別にオーディオに特別詳しいわけでもなく、物理学に精通してるわけでもありません。
耳学問をなんとか応用出来ないかと考えてる不遜なオーディオマニアに過ぎないんですね。
物理的インピーダンスとか言っても、実はよく分かっちゃいないんですね。
はっきり言って、間違ったこと言ってる可能性も高いと思う。
そんな状況なのに、今までのまとめ。
機械インピーダンスとは、「波に対する反応のしやすさ」。
つまり、振動エネルギーの消費しやすさ、ということです。
機械インピーダンスが高い物と低い物があった場合。
高いほうが、インピーダンスが低いほうからエネルギーを受け取りやすく、振動エネルギーを大量に消費する。
低いほうが、インピーダンスが高いほうにエネルギーを伝達しやすく、自分のところではエネルギーを消費しない。
硬度、質量が小さいものは機械インピーダンスが高い。
硬度、質量が大きいものは機械インピーダンスが低い。
形状によっても物理インピーダンスは変化します。その物質の固有振動数や振動の伝導速度とも関係してくる。
一般的に、塊状、厚い形だと物理インピーダンスは低くなる。
また、極端に薄くした場合も、振動を伝達しやすくなる=物理インピーダンスは低くなる。
機械インピーダンスが高いものというとどんな物があるか。
機械インピーダンスが低いものというとどんな物があるか。
すごくおおざっぱですが。
こうした諸々を組み合わせて、再生音の調節を行っているわけです。
うちの状況について簡単な図式にして考えてみましょう。
各部位にインピーダンスを放り込んでみます。どのくらいのインピーダンスを持ってるものか、分からないので、考えながら数値を決めていきます。
まず引っ越す前、最初の状況。
部位 | インピーダンス |
---|---|
御影石ウェイト | 7 |
(SPユニット)エンクロージャー | 5 |
スピーカースタンド(MST-40H) | 3 |
付属スパイク | 1 |
接点 | 1 |
MDF板(厚さ5mm) | 2 |
コンクリート床 | 0.000... |
コンクリート床、インピーダンスが0.000...ってなんだ。まぁ、分かりやすいだろうと。
この表から漏れてる要素として空気があるんですが。
空気に対して、当時は20Hzのエネルギーを放出出来ていた、と。空気のインピーダンスがどの程度なのか、、、ともかく、エネルギーの変換効率が高かったのは確かです。他にエネルギーを喰うところがないわけですから。
この頃、振動子が振動してなかったということは、スタンドでのエネルギーのロスが少なかったはず。
ということは、エンクロージャーでかなりの振動を処理してる筈。
実はエンクロージャーの上に載せた御影石ウェイトが、かなりのインピーダンスを持ってると思われます。当時、これの有無でかなり違った。大きなレゾナンスチップのようなものだと思います。
それで、ウェイトを7、エンクロージャー5、スタンドを3にしました。
付属スパイクとMDFの接点は、MDFが柔らかい物質ということで1としました。つうか、その後の状況を見ると、スパイクとしてあんまり効いてないし。
そういえば前回、「振動エネルギーは、ほとんどがスタンドからアースになっていた床に伝わり、その先で処理されていたと考えられます。」なんて書いてたけど、大間違いです。
振動エネルギーは、ほとんどアースには伝わらない。
アースからエネルギーが抜けるようだとマズいよね。
次に、引っ越してすぐの状況。
部位 | インピーダンス |
---|---|
御影石ウェイト | 7 |
(SPユニット)エンクロージャー | 5 |
スピーカースタンド(MST-40H) | 3 |
付属スパイク | 1 |
接点 | 1 |
MDF板(厚さ5mm) | 2 |
フローリング床 | 100 |
振動数によってインピーダンスは違う。これは低音に対しての挙動。
最初は、ほとんど床が鳴りまくってる状態。
箱鳴りもあったかもしれないけど、正直、ほとんど分かんなかった。床がうるさすぎて。振動子の振動については記憶がない。
床に100をあてる。
数値に根拠なし。
ほとんど、ロー出しハイ受け状態。
次の状況。御影石ボードとJ1インシュレーターを入れた。かなり床鳴りは軽減。
部位 | インピーダンス |
---|---|
御影石ウェイト | 7 |
(SPユニット)エンクロージャー | 5 |
スピーカースタンド(MST-40H) | 3 |
J1黒コーン(SP35S) | 2 |
接点 | 50 |
御影石ボード | 1 |
MDF板(厚さ5mm) | 2 |
フローリング床 | 100 |
実際のとこ、J1スパイクの接点にどれぐらいのインピーダンスを当てればいいのか、迷うところ。
床鳴りが半減したわけで、かなり伝達を止めている。
J1黒自体は極めて鳴きにくい素材。でもサイズが小さいのでインピーダンスは2。
御影石は固有振動はあるが硬度は高く質量もあり、かなりインピーダンスは低いだろう。
両者に挟まれた高インピーダンスの接点は、一種の堤防の役割を果たすのか。暫定的に50を当てる。
ワルツフォーデビィの地下鉄は聴こえず。
20Hzは再生出来なくなってることに気付く。空気へのエネルギー伝達が充分に出来ていない、ってこと。
この頃、スタンドのタテ振動子の振動に気付いています。
これは、スタンドにエネルギーが集まってるということなんだけど、どう説明する?
スパイクの接点はインピーダンスが高く振動を伝達しにくい、、。
床に流れ出ていたエネルギーがJ1でせき止められたとか、、。そしてJ1の接点で振動エネルギーを処理しきれなくなり、スタンドが処理してる、とか、、。
なんか取って付けたような説明だけど。
インピーダンスの高いところでエネルギーが処理されるなら、スタンドの振動は減るべきなんだが、、。
処理しきれないということもあるだろうか。
インピーダンスが高いと言っても、受け皿は小さな1点なんだからね、、。よく分からない。
コロを導入。床鳴りはさらに軽減。
部位 | インピーダンス |
---|---|
御影石ウェイト | 7 |
(SPユニット)エンクロージャー | 5 |
スピーカースタンド(MST-40H) | 3 |
接点 | 40 |
黒檀円柱コロ | 4 |
接点 | 40 |
御影石ボード | 1 |
MDF板(厚さ5mm) | 2 |
フローリング床 | 100 |
黒檀コロの接点。これも数値に迷うけど、上下の接点に各40を当てる。スパイクほど高くない、ということで。
合わせて80。経験上、ここでかなりのエネルギーが消費されているはず。
コロ自体のインピーダンスがどの程度か決めがたいけど、比較的、鳴りやすいけど大きいということで4とする。実際、カツラ材だと固有振動が悪影響を及ぼしていたようだし、黒檀なら影響がないというはずはない。
接点のインピーダンスが40になって、振動エネルギーが流れやすくなった結果、タテ振動子の振動は軽減、、。
そういうことでいいのか?
いや、むしろ接点が線になったことで、処理出来るエネルギーが増えてるのかも。
スタンドで処理する必要があるエネルギーが減ってるのではないだろうか。
しかし、実際こうなってくると、出てくる音というのはどうなってるんだろう、と感じざるを得ない。
現状でも20Hzの再生は不可能な状況が続いている。
再生出来る日は来るのか。
それとも、コンクリートの床じゃないと無理なのか。
あと、もしかしたら消費電力に対して、音量がどうなってるのか、とか。
インシュレーター(特にスパイク)を多用した状況では、想像以上に音量が下がってる可能性があるような、、。
他にも、この図を見ていて思うのは、天板状のウェイトの御影石、インピーダンス7というのが今となっては小さい数値だな、と。
案外、外しても音が変わらなかったりして、、。
もしも変わらないようなら、オーディオラックの足回りに転用出来るな、、。
しかし、中間まとめって言ったって、最終まとめのメドなんてないのに、、。