かなりご無沙汰してました。いろいろあるときはあるもんです。
うちではマンテンの「ファングル」を利用してオーディオラックを作っていました。でもマンテンって倒産しちゃったんですね。
現在はダイソーが「ネクストアングル」っていうのを商品化しています。
ファングルとネクストアングルには互換性がない、ということらしいのですが、実は違うのは棚板のみです。
骨組みやネジの仕様は同じらしい。
だから混ぜて使える。助かる。
アングル材というのは、かなり「使える」ものなので、いっそ工業規格として統一して欲しいとか思います。
ラック、こんな状況でした。とりあえず置いてみただけなんですね。音質とか配慮なし。
だってこのペナペナの床じゃね。
まずスピーカーの下をなんとかしてからじゃないと、どうしたって無理でしょ、と思うもの。
で、スピーカーの対策は一段落しました。
いよいよラックの足回りをなんとかしようということになりました。
ボードか、、。
うーん、当然ありなんですけどね。
また御影石というのは、いまさらでつまらない。
スピーカーに関しては、コロとの併用で、床に低音が伝わるのをある程度まで対策できた。しかし、ワルツ・フォー・デビーの地下鉄を再生可能にするには至っていない。
30Hz以下が良好に再生できる必要があると思うのですが、現状はできていない。
御影石ボードとコロは、高インピーダンスの接点を作ることで、床に伝わる振動エネルギーを吸収、消費することが対策の要です。
以前の、コンクリートの頑丈な床のような、低インピーダンスで振動エネルギーが伝わりにくく、大した対策が要らない環境とはまったく違うんでしょうね。
低インピーダンスの床だったら、スピーカーから発生する振動エネルギーが床に逃げません。
だからエネルギーが空気に伝達されやすい。
大きなエネルギーをもつ低音は、そういう環境のほうが再生しやすいのでしょう。本来なら低音再生に使われるべきエネルギーを吸収することで、床への振動を対策する手法だと、良好な低域の再生は難しいのかもしれない。
J1のコーンはインピーダンスが低いというけれど、、。
コンクリートの床と同程度の役割を果たすには、もっと質量が必要だろうと思います。
J1コーンと同じ材質でボードを作れば効果があるのかも。
話がずれた、ラックでした。
ボードなのですが、薄い板ってどうなんだろう、という考えが浮かびました。
ボードって実は「鳴きやすい」形じゃないのか。
つまり、同じ重量なら、板よりも塊のほうがインピーダンスが低いんじゃないのか、と。
だったら板なんか使わずに、塊を使った方がいい効果が得られるのでは。
というわけで、これを試してみました。
歩車ブロック10×10×60cm。
歩車道境界ブロックというものらしく歩道と車道の境界を作るブロックらしい。地先ブロックとも呼ばれるようです。
15×15×60cmとかのもあったけど、重さに負けた。32kgあるんだもの。10cmのでも15kg近くある。
立方体状の塊もあって考えたんですが、みてくれが難なのでやめました。、、どっちでも大して変わらないか。
コンクリートのブロックというのは、放っとくと細かい砂を放出しながら崩れていくものなんですね。
崩壊防止に水溶性ペンキで茶色に塗ってみた。最近のペンキは乾くのが早い。
これを床の上に、土台としてセッティングする。
床に直接置くとくっついて取れなくなりそうなので、御影石ボードと同様にMDF板でインシュレートします。5mm厚のを前端と後端に使用。
中央は隙間が広くてゆるゆるなのでMDFなしです。まっすぐに見えて、実はブロックの中央が細くなってるようです。
その上に、アングルでラックを組んでいく。最初からネジを締め上げるとガタつきが出たり棚板の合板が載らなくなるので、ゆるく締めながら組んでいきます。
横長はちょっと使いにくかったから、縦長にしました。
形を整えて安定してるのを確認の上で、ネジを締める。
コンポを載せていく。
後ろにスペースが出来るように考えてセッティングしたつもりでしたが、やはり狭い。ケーブルの接続も一苦労です。
半日でこれをやったんですが、2日間、筋肉痛が残った。普段は使わない場所を使うんですね。
こんな感じになった。なんか少しいびつ。気にしない。
肝心の音の方ですが、セッティング直後に音を出した時は失敗かと思った。固くて荒れててうるさい。
もしや、これがコンクリートの音なのか、こんなにひどくなる予定はないが、とか思ったり。
でも2、3日でセッティングが馴染んだようで聴きやすくなりました。音の出方が引き締まり、描写も繊細です。
細やかなニュアンスが再現され、音色の表情が豊かになったように感じます。
以前よりもかなり改善しています。
テストCDのスイープ信号を再生してみました。以前は30Hzからがやっとでしたが、25Hzあたりから聴き取れるようになりました。
20Hzの振動を再生までは出来ませんが、かなりの進歩です。
ワルツ・フォー・デビーの地下鉄は、微かに気配があるが、、、聴こえるとは、言えないです。
高域にやや荒れるような癖がある気がします。
オーケストラの分離が悪い。
拍手の音が薄い、もう一歩のリアリティが欲しい。
コンクリートの癖というよりもラックそのものに問題があるような気がする。でも、もうちょっと時がたてば馴染むかもしれません。
しかしこれだけ変わるというのは意外だった。
あまり使われていない素材だと思うし、大した変化は期待してなかったんですね。甘かった。
以前考えてた「御影石ボードの下に黒檀コロを使用したらどうか」というアイデアをやってみた。
コロを3本置いて、その上に御影石をセット。
なんか御影石がすごくすべる。
危険な感じだ、まずいのでは。
この時点でボードを爪でたたくと、カンカン乾いた音がする。
こりゃだめだ、多分。ろくな音はしないだろう。
それで、終了。あまりにすべりが良くて危険なので、これはやれない、と思ったんですね。
実行してたらどんな音になったんだろうという気がかりは、多少あるけど、でもカンカンいうあの音を聞いてしまうと、もうやる気になれませんでした。